4日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに大幅反発。終値は前日比3.90%高の26523.23ポイントだった。中国企業指数は2.52%高の10288.19ポイント。メインボードの売買代金は概算で1163億7000万HKドルに達し、大商いとなった。
ハンセン指数はほぼ全面高で寄り付き、中盤までおおむね上昇率が1%を超える水準で推移した。前日終値は8月15日以来の安値圏だっただけに、値ごろ感が出た銘柄が幅広いセクターで買い戻された。午後に香港英字紙『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』(電子版)が「林鄭月娥(キャリー・ラム)香港行政長官は逃亡犯条例改正案の正式撤回を表明する見込み」と報じると、香港市民による抗議活動が収束に向かうとの見方から、指数が急上昇。心理的節目の26000ポイントを上抜け、終値ベースで8月2日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。前日終値比の上昇幅は995.38ポイントと、昨年11月2日(1070.35ポイント)以来の大きさだった。
ハンセン指数を構成する50銘柄のうち47銘柄が上昇した。時価総額が大きいテンセント(
00700)、HSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)がそろって反発し、相場の上昇を主導。九龍倉置業地産(
01997)や新世界発展(
00017)など香港不動産株は後場に軒並み急伸した。豚肉大手の万洲国際(
00288)、香港を営業地盤とするハンセン銀行(
00011)、香港鉄路(
00066)も高い。半面、前日上げた医薬品株の石薬集団(
01093)が逆行安を演じた。
中国企業指数構成銘柄では、海通証券(
06837)や華泰証券(
06886)など証券株の急騰が目立った。損保大手の中国人民財産保険(
02328)、5G関連の中国鉄塔(
00788)も大幅高だった。一方、広東省政府系コングロマリットの粤海投資(
00270)、スポーツ用品メーカーの安踏体育用品(
02020)が売られた。