28日の香港株式市場でハンセン指数は小幅に3日続落。終値は前日比0.19%安の25615.48ポイントだった。中国企業指数は0.15%安の9980.73ポイント。メインボードの売買代金は概算で747億6000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、前日終値付近でもみ合い。終盤に欧州の主要市場が安く始まるとハンセン指数も小安く推移し、終値ベースで15日以来ほぼ2週間ぶりの安値圏で引けた。朝方は中国政府が前日発表した景気拡大策を手掛かりに、内需株や自動車株が買われて相場を押し上げたものの、米中貿易協議の長期化懸念と世界景気の不透明感が次第に意識され、ほどなく買い上がる勢いが失速。前日の米株式相場ときょうの中国本土相場の下落も投資家心理を冷やした。セクター別では、ITと消費財製造が下げた半面、エネルギーと消費者サービスが上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国インターネットサービス大手テンセント(
00700)が売られ、1銘柄で指数を58ポイント押し下げた。音楽配信子会社のテンセント・ミュージック・エンターテインメント(TME)が世界の音楽会社と結んだ独占的契約を中国当局が調査中と伝わり、嫌気されたもよう。前日高かった製薬の石薬集団(
01093)と中国生物製薬(
01177)、電動工具大手の創科実業(
00669)がそろって下落。ニット織物大手の申洲国際集団(
02313)は大幅に続落した。一方、カジノ株の銀河娯楽(
00027)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が大幅高。香港を営業地盤とする中銀香港(
02388)や香港コングロマリットの新世界発展(
00017)も買われた。
中国企業指数構成銘柄では、生保大手の新華人寿保険(
01336)と、5G関連の中国鉄塔(
00788)が続落した。中国政府系債務処理会社の中国信達資産管理(
01359)、中国華融資産管理(
02799)もさえない。一方、内需株の新奥能源(
02688)が高い。自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)と東風汽車集団(
00489)、BYD(
01211)は軒並み高。