27日のNY株式相場は反落。米中通商協議の再開期待を背景に上昇してスタートしたが、中国の人民日報系メディアが米中通商交渉は難航するだろうとツイートし米中貿易交渉の先行き不透明感が強まったことや、米10年と2年債の逆イールドが拡大し米国の景気後退の可能性が意識されたことでリスク回避が強まった。ダウ平均は朝方に155米ドル高まで上昇したが、その後176米ドル安まで反落し、120.93米ドル安(-0.47%)で終了。ユナイテッドヘルスが3%超下落したほか、ボーイング、アップルも1%超下落し、ダウ平均を押し下げた。S&P500も0.71%高まで上昇後に0.32%安で終了。ディフェンシブ・セクターの公益などが小幅に上昇した一方、逆イールドが嫌気された金融が0.70%安となったほか、エネルギー、ヘルスケア、資本財などが下げを主導した。ハイテク株主体のナスダック総合も0.34%安で終了し、主要3指数そろっての反落となった。
朝方は米中貿易交渉の再開期待が続いたほか、中国政府の自動車購入制限の緩和・撤廃などの消費拡大策が好感され買いが優勢だった。しかし、人民日報が運営するタブロイド誌グローバル・タイムズの編集長が中国政府の内需拡大策により米国が圧力で中国を従わせることはより困難になるだろうとツイートしたことで貿易問題の改善期待が後退した。米長短金利の逆転が拡大したことで将来の米景気後退が意識されたことも投資家心理の悪化につながった。米10年債利回りは1.474%と前日比0.07%低下。2年債との逆イールドが前日の0.007%から0.050%に拡大し、2007年8月以来の大きさとなった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 26014.46 26054.02 25721.85 25777.90 -120.93 -0.47
S&P500 2893.14 2898.79 2860.59 2869.16 -9.22 -0.32
NASDAQ 7908.78 7916.83 7795.18 7826.95 -26.79 -0.34
CME225先物 20530.00 20560.00 20370.00 20415.00 -5.00 -0.02
FT100 7089.58 7089.58 7089.58 7089.58 -5.40 -0.07
DAX 11638.51 11778.62 11616.09 11730.02 71.98 0.61
為替(ドル/円) 106.12 106.13 105.58 105.72 -0.40 -0.37
WTI先物 53.76 55.72 53.69 54.93 1.29 2.40
金(Gold)先物 1537.30 1554.50 1535.30 1551.80 14.60 0.95
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。