22日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅続伸。終値は前日比0.11%高の2883.44ポイントだった。深セン成分指数は0.30%高の9350.56ポイントと3日ぶりに反発。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で4401億6200万元だった。
上海総合指数は総じて方向感に乏しく、前日終値を挟んだ一進一退の展開が続いた。中国当局の経済政策への期待や企業の決算内容を手掛かりとした物色が相場を支えた半面、米中貿易摩擦の長期化に対する懸念などが引き続き重荷。米中通商問題を巡って、中国共産党系メディアの編集長がツイッターで「中国は通商合意に至らないシナリオの準備をしている」との見方を発信し、中国指導部の公式見解ではないものの、先行き不透明感が強まった。中盤には下げ幅をやや拡大する場面もあったが、2870ポイント付近で下げ渋った。下値の堅さを確認すると指数は上向きに転じ、プラス圏に浮上してきょうの取引を終えた。
セクター別では、航空・宇宙関連、観光・ホテル、酒造が高い。造船、通信、自動車、保険も堅調。半面、貴金属・宝飾品、証券などが安い。
A株市場では旅行会社大手の中国国旅(
601888)、空港運営の上海国際機場(
600009)が高い。貴州茅台酒(
600519)、瀘州老窖(
000568)など酒造株も買われたほか、19年6月中間決算を発表したディスプレー広告大手の分衆伝媒信息技術(
002027)、液晶パネル製造大手の京東方科技集団(
000725)、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(
002555)の上昇が目立った。半面、三安光電(
600703)、立訊精密工業(
002475)、大族激光科技産業集団(
002008)、科大訊飛(
002230)などテクノロジー関連の一角が安い。自動車・電池メーカーのBYD(
002594)も売られた。きょう発表した19年6月中間決算が純利益3倍の大幅増益だったが、1−9月期純利益は2−15%増にとどまるとの見通しを示したことが嫌気された。
上海B株指数は0.18%安の264.34ポイントと反落、深センB株指数は0.28%高の950.71ポイントと反発した。