20日の香港市場は強弱材料が入り交じる中で値固めの展開か。前日の米株高、米中貿易問題の進展や世界的な金融緩和に対する期待が相場を支える半面、前日にハンセン指数が2%超の大幅高をつけた後とあって、先行き不透明感が根強い中で利益確定売りが重荷になりそうだ。市場では26600ポイントが上値抵抗と意識されており、同水準付近で積極的な買いが入りづらい可能性がある。
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)をめぐり米商務省が19日、保守に関わる一部取引のみ認める例外措置を3カ月延長すると発表したことが好感されそうだ。ただ、トランプ大統領が6月の米中首脳会談で表明した制裁の緩和に踏み込まず、事実上の禁輸リスト「エンティティー・リスト(EL)」への指定を続けた。制裁回避を防ぐためさらに関連会社46社を追加し、禁輸措置自体は強化された格好だ。
19日のNY市場でダウ平均が249米ドル高と続伸し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も続伸した。19日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)といった主力株が香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約90ポイント下回る水準で寄り付くことになる。
決算発表シーズンが本格化する中、業績を手掛かりとした物色が引き続き活発になりそうだ。きょうはハンセン指数構成銘柄のホンコン・チャイナガス(
00003)、華潤置地(
01109)のほか、万科企業(
02202)、中国郵政儲蓄銀行(
01658)、小米集団(
01810)などが中間決算を発表する予定。