14日のNY株式相場は大幅反落。中国とドイツの経済指標の悪化で世界的景気減速懸念が強まった。質への逃避から米30年債利回りが過去最低を記録したほか、米10年債と2年債利回りが逆転し、米国の景気後退リスクが意識されたことも投資家心理の悪化につながった。200米ドル以上下落してスタートしたダウ平均は、800.49米ドル安(-3.05%)とほぼ一日の安値で終了。今年最大の下落を記録し、30の構成銘柄すべてが下落した。S&P500も2.93%安とほぼ安値引け。エネルギー、金融を筆頭に全11セクターが下落した。ハイテク株主体のナスダック総合も3.02%安で終了し、主要3指数そろっての大幅反落となった。
1978年以降に起こった5回の米10年債と2年債の利回り逆転現象では、平均で22カ月後に米景気が後退。必ずしも直後の景気後退を示すものではなく、多くの場合株価はいったん大幅に上昇したが、市場ではリスクオフの流れが強まった。S&P500の業種別指数は公益などのデフェンシブ株が小幅な下落にとどまった一方、エネルギー、素材、一般消費財などの景気敏感株が3%超の下落となり、利ざや縮小による収益悪化懸念から金融株も大きく下落した。テクニカル指標では、ダウ平均が2カ月半ぶりに終値で長期トレンドを示す200日移動平均線を下回った。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の17.52から22.10に上昇と、センチメントも大きく悪化した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 26035.08 26035.08 25471.59 25479.42 -800.49 -3.05
S&P500 2894.15 2894.15 2839.64 2840.60 -85.72 -2.93
NASDAQ 7877.33 7900.28 7762.87 7773.94 -242.42 -3.02
CME225先物 20735.00 20765.00 20095.00 20120.00 -460.00 -2.24
FT100 7147.88 7147.88 7147.88 7147.88 -103.02 -1.42
DAX 11758.75 11759.57 11459.37 11492.66 -257.47 -2.19
為替(ドル/円) 106.72 106.73 105.64 105.77 -0.95 -0.89
WTI先物 56.74 56.85 53.97 55.23 4.14 8.10
金(Gold)先物 1513.00 1534.90 1504.50 1527.80 8.20 0.54
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。