14日の香港市場で、ハンセン指数は小幅ながら4営業日ぶりに反発。終値は前日比0.08%高の25302.28ポイントだった。中国企業指数は0.20%高の9866.18ポイント。メインボードの売買代金は概算で839億5000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ、高く寄り付いた。米通商代表部(USTR)が13日、中国に対する制裁関税「第4弾」についてスマートフォンなど一部品目の発動を12月に先送りすると発表し、米中対立への警戒感がやや後退。前日終値が1月3日以来の安値だったこともあって、序盤は幅広いセクターで買い戻しが先行した。ただ、中国景気の減速や香港国際空港での抗議デモによる混乱も警戒され、指数の上げ幅は次第に縮小。中国国家統計局が午前に発表した7月の鉱工業生産などの主要経済統計が前月から減速した上に市場予想より弱い結果となり、終盤には指数がマイナス圏に沈む場面もあった。セクター別ではITと工業が上げた半面、公共事業と素材が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、ハイテク銘柄の上昇が目立った。時価総額が大きいテンセント(
00700)が1銘柄で指数を48ポイント押し上げ、相場を支えた。2019年6月中間決算が市場予想を上回る増益だった舜宇光学科技(
02382)は8.74%高。同業の瑞声科技(
02018)も買われた。米国事業の比率が大きい創科実業(
00669)、輸出株の申洲国際集団(
02313)は反発した。半面、前日大引け後に2019年6月中間決算を発表した万洲国際(
00288)が大幅に続落した。香港系不動産デベロッパーの恒隆地産(
00101)と長江実業集団(
01113)が安い。公共事業関連の中電控股(
00002)、長江インフラ(
01038)、ホンコン・チャイナガス(
00003)、電能実業(
00006)、香港鉄路(
00066)は軒並み売られた。
中国企業指数構成銘柄では、不動産開発の龍湖地産(
00960)、スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)、ビール醸造の華潤ビール(
00291)が反発した。一方、医薬品の卸売りの国薬控股(
01099)、中国政府系不良債権処理会社の中国信達資産管理(
01359)と中国華融資産管理(
02799)が安い。