13日の香港市場は下値を探る展開か。米中対立の長期化や中国経済の減速懸念に加え、「逃亡犯条例」改正案をめぐり香港で混乱が長引き、投資家がリスクを回避する姿勢が続きそうだ。ハンセン指数は前日に約7カ月ぶり安値で終え、同指数のRSI(14日)が売られ過ぎを示唆する30以下の水準となっているが、買い戻しの勢いは限られるだろう。決算発表を手がかりとする個別物色が中心になると予想する。きょうはハンセン指数構成銘柄の銀河娯楽(
00027)、万洲国際(
00288)、舜宇光学科技(
02382)や、スポーツ用品大手の李寧(
02331)が決算を発表する。
12日のNY市場でダウ平均は続落し、前営業日比389米ドル安で終えた。ハイテク株比率の高いナスダック総合も続落。中国当局の元安容認姿勢に対する米国の反発が警戒されたほか、米長期金利が短期金利を下回る「逆イールド」の進行を受けて世界経済の減速懸念も意識された。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)、アジア生保のAIAグループ(
01299)といった主力株がそろって香港終値を大幅に下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約310ポイント下回る水準で寄り付くことになる。