8日の中国本土株式市場で、上海総合指数は7営業日ぶりに反発。前場終値は前日比0.93%高の2794.55ポイントだった。深セン成分指数は1.19%高の8919.28ポイントと7営業日ぶりに反発した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3671億8300万元だった。
上海総合指数は高く寄り付いた後、終始プラス圏でもみ合った。前日まで6営業日続落し、5カ月半ぶりの安値を更新したとあって、自律反発を狙った買いが優勢。MSCIによるA株の指数組み入れ比率の引き上げや、午前中に発表された7月の中国の輸出伸び率が予想に反してプラスに転じたことも好感された。もっとも、米中の貿易摩擦や中国の景気悪化などをめぐる懸念が根強い中、節目の2800ポイントに近づく水準では伸び悩んだ。きょうの人民元対米ドル中間レートが約11年ぶりに7元台に設定されたが、ある程度織り込み済みで市場の反応は限られた。
セクター別では、造船、宝飾品、通信キャリアが全面高。銀行、証券、防犯設備、通信、酒造も大きく買われた。半面、農業関連の一角が軟調だった。
A株市場では、グループの組織再編をめぐる動きを好感して中国船舶重工(
601989)がストップ高に近い水準まで買い進まれた。MSCI中国指数に新規採用される万華化学集団(
600309)、2019年6月中間期の増益決算を発表した平安銀行(
000001)が大幅高。家電の杭州老板電器(
002508)や、テクノロジー株の立訊精密工業(
002475)、紫光(
000938)、歌爾(
002241)も買いを集めた。半面、港湾運営の上海国際港務(
600018)が逆行安。鉄鋼メーカーの内蒙古包鋼鋼聯(
600010)、ゲーム関連の完美世界(
002624)がさえない。
上海B株指数は1.05%高の262.96ポイント、深センB株指数は0.95%高の932.41ポイントとともに続伸した。