11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4日ぶり小反発。終値は前日比0.08%高の2917.76ポイントだった。深セン成分指数は0.15%安の9152.77ポイントと続落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3484億6800万元だった。
上海総合指数は高く寄り付いた後、序盤は上げ幅を拡大した。前日まで3日続落し、約3週ぶり安値で終えただけに買い戻しが先行。ただ、2940ポイント付近で伸び悩むと、その後は次第に上げ幅を縮め、後場後半にマイナス圏に沈む場面もあった。来週明けにかけて6月の貿易や金融統計、4−6月期国内総生産(GDP)などが発表されるのを控え、中国の景気後退を警戒する売りが相場を押し下げた。上海のハイテクベンチャー向け市場「科創板」の取引開始を前に、資金の分流に対する懸念も重し。終盤は前日終値を挟んだ一進一退の展開となり、結局かろうじて前日終値を上回って引けた。
セクター別では、産金、宝飾品が全面高。医療関連、石油、化学肥料、非鉄金属も高い。半面、造船、酒造などが売られた。
A株市場では、中国人寿保険(
601628)、中国太平洋保険(
601601)、招商銀行(
600036)、中国建設銀行(
601939)など大手金融株が買われ、相場を支えた。産金の紫金鉱業集団(
601899)、乳業大手の内蒙古伊利実業集団(
600887)、医薬品メーカーの華東医薬(
000963)、家電メーカーの杭州老板電器(
002508)が高い。半面、わいせつ容疑で前会長が逮捕された民営不動産デベロッパーの新城控股集団(
601155)が売られた。旅行代理店大手の中国国旅(
601888)、空港運営の上海国際機場(
600009)が安い。家電量販店大手の蘇寧易購集団(
002024)、酒造の宜賓五糧液(
000858)や、立訊精密工業(
002475)、歌爾(
002241)などハイテク株の一角が下げた。
上海B株指数は0.34%高の287.45ポイントと反発、深センB株指数は0.16%安の976.00ポイントと続落した。