11日のNY株式相場ははほぼ変わらず。利下げ観測の高まりや対メキシコ関税が回避されたことで安心感が広がるなか、中国本土株が景気刺激策を好感して大幅高となった流れを受けて米国株も買い優勢でスタートした。しかし、トランプ米大統領がG20大阪サミットでの米中首脳会談が実現しなければ対中関税「第4弾」を即座に実施するとしたことに対し、中国の外相が然るべき報復措置をとると応じたことで米中貿易問題が再び意識された。ダウ平均は朝方に186米ドル高まで上昇したが、14.17米ドル安(-0.05%)で終了。わずかながら7日ぶりの反落となった。S&P500は一時0.83%高まで上昇し、5月1日につけた取引時間中の過去最高値まで1.47%に迫ったが、0.03%安とわずかに下落して終了。ナスダック総合も0.01%安で終了し、ともに6日ぶりに反落した。
米中貿易問題の先行き不透明感が強まったことが上値を抑えたものの、利下げ期待が相場の支援となった。6月18-19日のFOMCでは政策金利の据え置きが予想されているが、CMEのフェド・ウォッチが示す7月会合での利下げ確率は78%、12月会合では97%と、短期金利市場では最低でも年内1回の利下げが見込まれている。朝方発表された5月の生産者物価指数(PPI)は前年比+1.8%と前回の+2.2%や予想の+2.0%を下回ったが、食品とエネルギーを除くコアPPIは前年比+2.3%と予想通りの結果となった。5月のNFIB中小企業楽観度指数は前月の103.5から105.0に上昇し、昨年10月以来の高水準となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 26180.59 26248.67 25998.87 26048.51 -14.17 -0.05
S&P500 2903.27 2910.61 2878.53 2885.72 -1.01 -0.03
NASDAQ 7901.04 7909.99 7798.63 7822.57 -0.60 -0.01
CME225先物 21125.00 21330.00 21070.00 21190.00 -20.00 -0.09
FT100 7398.45 7398.45 7398.45 7398.45 22.91 0.31
DAX 12133.60 12227.40 12117.34 12155.81 110.43 0.91
為替(ドル/円) 108.42 108.79 108.33 108.54 0.12 0.11
WTI先物 53.43 54.04 52.91 53.27 0.01 0.02
金(Gold)先物 1331.80 1333.80 1323.60 1331.20 1.90 0.14
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。