週明け27日の香港市場は方向感に乏しい展開か。前週末のNY市場でダウ平均が3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の高いナスダック総合も上昇して終えた。トランプ米大統領が米国時間の23日夕、米中貿易交渉について、中国が譲歩して早期に妥結すると主張したほか、中国通信設備大手の華為技術(ファーウェイ)を巡っても「安全保障上大変危険」としながらも、中国との交渉の一環として同社に対する制裁の一部解除もありえるとした。米中貿易摩擦への過度な懸念が和らぎ、買い戻しが入りやすかった。もっとも、香港市場では前週末24日にトランプ氏の発言を受けて小反発しており、先行き不透明感が根強い中でリスクを取る動きは限られると予想する。きょうは米国市場がメモリアルデーで休場のため、材料難の中で手控えムードが広がる可能性がある。
24日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株では欧州金融大手のHSBC(
00005)が香港終値を上回った半面、IT大手のテンセント(
00700)、石油メジャーのCNOOC(
00883)、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)、通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)などが下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約25ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。