中国インターネット大手のテンセント(
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微信支付のプラットフォームは対話ソフトの「微信(ウィーチャット)」。10億人を超える微信ユーザーのうち約8億人が微信支付を利用している。ただ、中国以外の国では微信の利用登録が広がっていないため、テンセントは中国人の海外旅行客を呼び込みたい外国の業者に微信支付の導入を促す戦略をとっている。殷氏は、米国でも中国人旅行者に人気のある施設や店舗を中心に導入契約を結んでいく考えを明らかにした。
テンセントは昨年、微信支付を北米市場に普及させようと米国でスマホ決済サービス業務を手掛けるCitconと提携したが、これまでのところ目立った成果は出ていない。
テンセントの株価は日本時間午後4時4分現在、前日比0.69%安の375.40HKドルで推移している。