週明け9日の香港市場は前週末の米株高の流れを引き継ぎ、買い優勢で始まるか。6日の米NY株式相場は同日に発表された米6月雇用統計が好感され主要3指数がそろって続伸。米国と中国が互いに340億米ドル分の輸入品に対する追加関税を発動したことで一部銘柄が下落したものの、影響は限定的だった。香港市場でも6日のハンセン指数は、米国の対中追加関税発動が伝わった後場以降にアク抜け感が広がり、プラス圏に浮上して引けた。
もっとも、米中通商問題は長期化の様相をみせており、これに対する不透明感から上値は重いか。メディア報道によると、米国は6日の第1弾に続き、第2弾の措置として160億米ドルの輸入品に対する追加関税を7月中にも課す方針。最終的に中国の全輸入品に相当する5500億米ドル規模が追加関税の対象になる可能性も伝わっている。また、6日に見直し買いの入った中国本土相場や、前週末にかけて落ち着きをみせた米ドルに対する人民元レートの動向も香港市場に影響を与える材料として注目が集まる。
なお、6日の香港株の米国預託証券(ADR)は欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)などが香港終値を上回った半面、本土4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)が大きく下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約90ポイント上回る水準で寄り付くことになる。また、きょうは中国大手スマホメーカーの小米集団(
01810)が香港メインボードに上場する。