5日のNY株式相場は反発。翌日に対中制裁関税の第1弾の発動が予定されるなか、米欧間の通商摩擦懸念がやや後退しIT株を中心に幅広い銘柄が上昇した。駐独米大使が米国とEU間の自動車の関税をともにゼロにすると提案したことで欧州市場では自動車株が上昇。ダウ平均は100米ドル以上上昇してスタートすると、一時200米ドル近くまで上昇幅を拡大し、181.92米ドル高(+0.75%)で終了。午後に公表されたFOMC議事要旨で通商摩擦に伴うリスクに対する懸念が示されたことも好感されたもよう。S&P500は0.86%高、ハイテク株主体のナスダック総合も1.12%高で終了し、3指数そろっての反発となった。
寄り前に発表された米6月ADP民間部門雇用者数は前回の改定値や市場予想を下回るやや弱い結果となったが、寄り後発表の米6月ISM非製造業総合指数は前回と予想を上回る好調な結果となった。午後に結果が公表されたFOMC議事要旨では「声明の“引き続き緩和的”との文言について協議した」とされたものの、「大半のメンバーは貿易政策をめぐるリスクが強まったと指摘」「多くのメンバーは新興国と欧州市場の下振れリスクを指摘」など利上げに慎重な意見も示され、利上げペースの加速懸念が強まらなかったことも株価の支援となったようだ。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 24285.82 24372.80 24177.44 24356.74 181.92 0.75
S&P500 2724.19 2737.83 2716.02 2736.61 23.39 0.86
NASDAQ 7550.66 7589.19 7511.43 7586.43 83.75 1.12
CME225先物 21745.00 21755.00 21435.00 21680.00 190.00 0.88
FT100 7603.22 7603.22 7603.22 7603.22 30.13 0.39
DAX 12363.05 12516.51 12361.86 12464.29 146.68 1.19
為替(ドル/円) 110.68 110.69 110.66 110.67 0.06 0.05
WTI先物 74.35 74.80 72.53 72.94 -1.20 -1.62
金(Gold)先物 1257.70 1261.00 1252.20 1258.80 5.30 0.42
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。