5日の香港株式市場でハンセン指数は3日続落。前場終値は前日比0.21%安の28182.09ポイントだった。中国企業指数は0.98%安の10608.06ポイント。メインボードの売買代金は概算で934億2900万HKドルだった。
ハンセン指数は小動きで始まった後、マイナス圏でもみ合い。中盤には節目の28000ポイントを割り込む水準で推移する場面があった。米国と中国が互いに25%の追加関税を発動する日をあすに控え、貿易戦争の本格化を嫌気する売りが出た上、中国本土相場の下落も投資家心理を悪化させた。前日の米市場が独立記念日のため休場だったこともあって、積極的な売買を見送るムードも強かった。終値は2017年10月24日以来ほぼ9カ月ぶりの安値水準。セクター別では、素材やカジノ、エネルギー資源が売られた。一方、コングロマリットや公共事業が買われたほか、銀行の上昇が一定の下支えとなった。中国人民銀行(中央銀行)がきょう付で預金準備率を0.5%引き下げ、市中銀行の手元資金が7000億元増えたことが材料視された。
ハンセン指数構成銘柄では、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)、CNOOC(
00883)がそろって売られた。中国政府系の投資持ち株会社の中国中信(
00267)、生保大手の中国人寿保険(
02628)、カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)の下げがきつい。一方、香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)と子会社の長江インフラ(
01038)が大きく買われた。前日安かった不動産株の碧桂園(
02007)とスマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)は買い戻された。食品株の中国旺旺(
00151)と中国蒙牛乳業(
02319)もしっかり。
H株では、中国政府系不良資産処理会社の中国信達資産管理(
01359)が4%近く下落。自動車メーカーの北京汽車(
01958)、石炭会社のエン州煤業(
01171)と中国中煤能源(
01898)も安い。一方、前日大引け後に6月の不動産販売額を発表した首創置業(
02868)と万科企業(
02202)が高い。油田サービスのシノペック石油工程技術服務(
01033)は反発した。