22日前場の香港株式市場でハンセン指数は続落。前場終値は前日比0.27%安の29217.28ポイントだった。中国企業指数は0.53%安の11304.46ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で522億1000万HKドルだった。
ハンセン指数はおおむねマイナス圏で推移した。前日の米株安の流れを引き継ぎ、強気相場と弱気相場の分かれ目とされる250日移動平均(21日大引け時点で29282ポイント)を下回って寄り付き、その後は2月9日に付けた年初来安値(29129ポイント)を割り込む場面もあった。貿易摩擦の世界的な拡大に対する警戒感が高まる中、リスクオフの動きが優勢。ただ、本土市場で大幅に続落して始まった上海総合指数がプラス圏に浮上すると、ハンセン指数は上向きに転じ、中盤にわずかながら前日終値を上回る場面があった。もっとも、勢いは続かず、再び250日移動平均の割り込むと、29200ポイント付近でももみ合いながら前場の取引を終えた。
個別では、石油輸出国機構(OPEC)の定例総会を22日に控え、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)、CNOOC(
00883)が安い。本土不動産株の中国海外発展(
00688)、中国海外発展(
00688)や、香港証券取引所(
00388)が下げた。中国人寿保険(
02628)、中国平安保険(
02318)、中国建設銀行(
00939)など本土金融株や、ITの大手のテンセント(
00700)もさえない。半面、前日に急落した舜宇光学科技(
02382)が反発したほか、証券会社による投資判断と目標株価の引き上げを手掛かりに香港鉄道事業者の香港鉄路(
00066)が逆行高。新エネルギー車のBYD(
01211)も大幅高。中国による25%の報復関税が実行されれば、米輸入車の国内販売価格が大幅に上昇することから、BYDなど国産車メーカーに有利には働くとの見方が出ている。