2018-06-22 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】下値探る展開か、貿易摩擦の世界的な拡大を警戒
22日の香港市場は下値を探る展開か。貿易摩擦の世界的な拡大に対する警戒感が高まり、リスクオフの動きが加速しそうだ。米政権による鉄鋼・アルミニウムへの関税発動に対抗し、21日にインド政府が報復関税をかける方針を示したほか、トルコが報復関税を発動。欧州連合(EU)の欧州委員会は22日から報復関税を科す。米中貿易摩擦を巡っては、中国商務部の報道官が前日の定例会見で、米制裁関税に判決するために「数量的な手段と質的な手段」を総合的に用いると改めて表明し、中国が関税以外の措置で反撃するとの観測が浮上している。
前日の香港市場でハンセン指数は約6カ月ぶり安値で終えた。終値が3日連続で心理的節目を下回り、取引時間中は一時、強気相場と弱気相場の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で29282ポイント)に迫る場面もあった。市場では、250日移動平均と2月9日に付けた年初来安値(29129ポイント)を割り込んだ場合、一段安の可能性を指摘する声が出ている。
21日のNY市場でダウ平均が8営業日続落。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、IT大手のテンセント(
00700)、本土4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)、石油メジャーのCNOOC(
00883)などが香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約140ポイント下回る水準で寄り付くことになる。なお、きょうは中国都市ガス大手の中国ガス(
00384)が期末決算を発表する。