上海医薬集団(
02607/
601607)は20日前引け後、香港上場を予定している中国同輻股フン有限公司(China Isotope & Radiation Corporation)に出資することで合意したと発表した。上海実業(
00363)も同日朝方、戦略出資を表明している。中国同輻が香港証券取引所の認可を得て実施する新規株式公開(IPO)に応じ、上海医薬集団と上海実業が最大でそれぞれ1億6000万元、4億3000万元を投じて中国同輻H株を引き受け、戦略投資家となる。
1株当たり引受価格は、中国同輻と幹事会社が投資家説明会とブックビルディングの後に設定する。上海医薬集団と上海実業に割り当てられる新株数は引受価格に基づいて決まる。なお、中国同輻が3カ月以内に上場認可を得られなかった場合、出資合意は失効する。
上海医薬集団と上海実業はともに、上海市国有資産監督管理委員会が全額出資する国有企業、上海実業(集団)有限公司の傘下企業。一方、中国同輻は、中国の中央企業(中央政府直轄の国有企業)である中国核工業集団有限公司の子会社(出資比率98.45%)で、2011年に設立された。香港で行うIPOで新たに8000万株(増資後発行済み株式の25%)を発行する計画だ。
中国同輻は治療や診断に用いる放射性医薬品や、医療・工業用の放射性物質を製造・販売する。照射殺菌サービス、ガンマ線照射装置のEPC(設計・調達、建設)サービスも手掛ける。2017年12月期の売上高は26億7200万元、純利益は4億7600万元。2017年末時点の純資産は24億4600万元だった。