14日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比0.18%安の3044.16ポイントだった。深セン成分指数も0.76%安の10084.18ポイントと続落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3173億8100万元。
上海総合指数は安寄り後にプラス圏に浮上する場面がみられたものの、前場中盤以降はマイナス圏で推移した。中国国家統計局が発表した5月の小売売上高や固定資産投資などの経済統計が予想を大幅に下回り、経済成長の減速懸念が拡大。トランプ米政権が中国からの輸入品への追加関税を早ければ15日に発動するとの報道が伝わったことも投資家心理を悪化させ、指数は後場に一時、取引時間中の年初来安値(3032.41ポイント)を付けた。ただ、経済統計を受けて預金準備率の引き下げに対する期待が高まるなか、同水準では底堅さがみられ、終盤にかけて下げ幅を縮めた。セクター別では、酒造や貴金属の下落が目立ったほか、食品・飲料、家電、医療などが軟調。半面、金融、鉄鋼、石炭などが買われた。
A株市場では、瀘州老窖(
000568)や江蘇洋河酒廠(
002304)など酒造株が安い。大手LED用チップメーカーの三安光電(
600703)、スーパーマーケット大手の永輝超市(
601933)、乳製品大手の内蒙古伊利実業集団(
600887)、家電大手の美的集団(
000333)が大幅安。建材株の安徽コンチセメント(
600585)、医薬株の江蘇恒瑞医薬(
600276)がさえなかった。前日に取引を再開した中興通訊(
000063)はきょうもストップ安を付けた。半面、保険株の中国太平洋保険(
601601)や証券株の中国銀河証券(
601881)などが逆行高。鉄鋼大手のアンガン・スチール(
000898)、石炭大手の陝西煤業(
601225)が上昇した。
上海B株指数は0.12%安の307.61ポイント、深センB株指数は0.14%安の1127.31ポイントとともに続落した。