12日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比0.13%高の31103.06ポイントだった。中国企業指数は0.28%高の12206.57ポイント。メインボードの売買代金は概算で877億3000万HKドルと、商いが細った。
ハンセン指数は小安く寄り付いた後、序盤は前日終値を挟んだ一進一退の展開。本土市場で上海総合指数が一時取引時間中の年初来安値を付けると、心理的節目の31000ポイントを割り込む場面もあったが、底値は堅かった。前場半ば以降は大引けにかけて、プラス圏でのもみ合いが続いた。きょうの米朝首脳会談が朝鮮半島の安定につながるとの期待が地合いを支えたほか、本土市場で主要指数が上昇に転じたことも好感された。ただ、米朝首脳会談の結果を見極めたい投資家が多い上、今週は12−13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、14日に欧州中央銀行(ECB)理事会などの重要イベントも控えており、様子見気分が濃厚だった。指数は31200ポイント付近では伸び悩み、終盤には上げ幅をやや縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、先週後半から株価が軟調だった医薬品メーカーの石薬集団(
01093)が大きく反発した。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)や、ゴールドマン・サックスが目標株価を引き上げたスマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)が高い。中国石油メジャー3社のパイプライン資産の統合報道を手掛かりに、石油メジャーのCNOOC(
00883)、シノペック(
00386)が堅調。半面、豚肉大手の万洲国際(
00288)が大幅に続落。UBSによる投資判断の引き下げが引き続き嫌気された。ホンコン・チャイナガス(
00003)、恒隆地産(
00101)など香港地場系銘柄の一角やアップルサプライヤーの瑞声科技(
02018)、アジア生保のAIAグループ(
01299)がさえない。
H株では、ディーゼルエンジン大手のウェイチャイ・パワー(
02338)、医薬品メーカーの広州白雲山医薬(
00874)、上海復星医薬(
02196)、石炭のエン州煤業(
01171)、イータイ・コール(
03948)の上昇が目立った。不動産大手の万科企業(
02202)が大幅に続伸。航空大手の中国東方航空(
00670)、中国国際航空(
00753)、中国南方航空(0105)はそろって高い。半面、非鉄中心のエンジニアリング会社、中国アルミ国際工程(
02068)が約12%の下げ。ホテル運営の上海錦江国際酒店集団(
02006)、非鉄金属の中国アルミ(
02600)、洛陽モリブデン(
03993)、建材大手の中国建材(
03323)が売られた。