24日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.31%高の30760.41ポイントだった。中国企業指数は0.51%高の12152.62ポイント。メインボードの売買代金は概算で898億7700万HKドル。
ハンセン指数は終日、前日終値を挟んだ狭いレンジで一進一退の展開。低調な商いのなか、相場は方向感を欠いた。前日は3営業日ぶりに反落して2週間ぶりの安値で引けただけに、大型株を中心に自律反発を見込む買いが入って相場を支えた。5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて米利上げペースが加速するとの観測が後退したほか、米長期金利の下落も好感された。半面、米国と中国の貿易交渉の先行きを警戒する売りが出て、相場の重荷だった。トランプ米大統領は米時間23日、「中国との貿易交渉は順調に進んでいるが、違った構造を使う必要がありそうだ」とツイッターに投稿し、市場から不透明感が強まったと受け止められた。中国本土相場が下げて終えた上、米ドル高の下で香港ドルや人民元に下押し圧力がかかるとの思惑から、投資家が買いを控えた面もあった。セクター別ではエネルギー資源や通信が上げた半面、食品・飲料や建材が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、前日に大きく下げたエネルギー資源株のシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、中国神華能源(
01088)が反発した。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)とチャイナ・モバイル(
00941)、衛生用紙大手の恒安国際集団(
01044)も高い。前引け後に2018年3月本決算を発表したレノボグループ(
00992)は後場に上昇した。半面、食品株の万洲国際(
00288)と中国蒙牛乳業(
02319)、香港系不動産株の九龍倉置業地産(
01997)が安い。前日逆行高を演じた舜宇光学科技(
02382)は反落した。
H株では、鉄道運行システムの中国鉄路通信信号(
03969)が8.07%高。一時は7.02HKドルまで買い進まれ、2015年8月の上場以来の高値を付けた。資源株の上昇も目立った。石炭関連の鄭州煤鉱機械(
00564)とエン州煤業(
01171)、油田サービスの中海油田服務(
02883)が買いを集めた。一方、風力発電設備メーカーの新疆金風科技(
02208)、コンテナ海運大手の中遠海運控股(
01919)、セメント大手の中国建材(
03323)、製鉄のアンガン・スチール(
00347)などが売られた。