2018-05-21 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】神経質な展開か、米金利低下も米中貿易摩擦の先行き不透明感が重し
週明け21日の香港市場は強弱材料が入り交じり、相場の方向感は乏しいと予想する。足元で米長期金利の指標である10年債利回りが低下したことを受け、香港市場では資金流出懸念が一服しそうだ。前週末の上海市場が大幅上昇し、5週ぶり高値を付けたことも支援材料となろう。一方、貿易摩擦の回避に向けた米中政府間協議で中国が米国製品の輸入拡大を提案するなど一定の進展があったものの、米国が求めていた対中貿易赤字2000億米ドルの削減目標は共同声明に盛り込まれなかったなど課題先送りで、先行き不透明感が残り、相場の重しとなりそうだ。トランプ大統領は米中協議についてツイッターでの言及を控えている。このほか、ハンセン指数は前週末に節目の31000ポイントを回復した後で利益確定売りが出やすい環境でもある。
18日のNY市場はダウ平均が小幅に上昇。米中の貿易交渉の行方を見極めたいとして動意が乏しかった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。欧州金融大手のHSBC(
00005)、香港証券取引所(
00388)、ホンコン・チャイナガス(
00003)などが香港終値を上回った半面、中国IT大手のテンセント(
00700)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)、本土商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)などが下回って終えた。