週明け30日前場の香港株式市場でハンセン指数は続伸。前場終値は前営業日比1.51%高の30738.76ポイントだった。中国企業指数は2.06%高の12314.56ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で496億2000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、上げ幅を広げた。寄り付き前に発表された4月の中国製造業PMIと非製造業PMIがともに予想を上回ったことを好感。また、貿易交渉のために5月3日に訪中する米国代表団に中国側は習近平国家主席の接見を含めたハイレベルで対応し、貿易紛争の回避に向けて関税の削減や貿易規制の緩和などを提示する見通しと外電が伝えたことを受け、米中貿易紛争の早期解決に対する期待も高まり、地合いの改善につながった。企業の2018年1−3月期決算がほぼ出揃う中、業績や見通しを手掛かりとした個別物色も活発だった。もっとも、メーデーのため本土市場があすまで連休となっているほか、香港市場もあすの休場を控えており、上値追いの動きは限られた。指数は序盤以降、おおむね30750ポイント付近でもみ合った。
個別銘柄では、中国銀行(
03988)香港子会社の中銀香港(
02388)が大幅高。2018年1−3月期の業務純益が前年同期比21%伸びたことや、好決算を受けて証券会社が示した強気投資判断が材料視された。中国人寿保険(
02628)、中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)など本土金融株が買われ、相場を押し上げた。27日に金融機関の資産運用事業に対する中国当局の新規定が発表されたが、適用猶予期間の延長など、当初案より緩めた内容になっていることが好感されたもよう。九龍倉置業地産(
01997)、華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)など香港・本土の不動産銘柄も総じて高い。半面、18年6月中間決算の大幅減益見通しを発表したBYD(
01211)や18年1−3月期決算が減益となった中国神華能源(
01088)が安い。乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)が続落。豚肉大手の万洲国際(
00288)は反落した。