清明節連休明け6日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前営業日比1.11%高の29844.94ポイントだった。中国企業指数は0.93%高の11967.66ポイント。メインボードの売買代金は概算で986億3000万HKドルにとどまり、1000億HKドルの大台を割り込んだ。
ハンセン指数は終始プラス圏でもみあった。休場の間は米中が通商問題の解決に向けた交渉に意欲を示したことから貿易摩擦に対する警戒感がいったん和らいだ。4日と5日の米株式市場が続伸した流れを受け、香港市場でも買い戻しの動きが優勢。ただ、高値追いは限られ、心理的節目の30000ポイントに近づく水準では伸び悩んだ。トランプ米大統領が中国製品に対して1000億米ドルの追加制裁関税を検討すると明らかにしたことを受け、米中通商問題の先行き不透明感が一層高まった。中国商務部が米国の追加制裁に「必ず新たな総合的な対抗措置を講じる」と表明すると、後場序盤には指数が上げ幅を大きく縮める場面もあった。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)が反発し、休場前に割り込んだ400HKドルを回復。AIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)、HSBC(
00005)、チャイナ・モバイル(
00941)など主力株も買い戻され、指数を押し上げた。スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、香港デベロッパーの新世界発展(
00017)が買いを集めた。石油メジャーのCNOOC(
00883)、シノペック(
00386)も高い。半面、貿易問題を巡る米中の応酬が続く中で米国に事業を構える豚肉大手の万洲国際(
00288)が大幅安。マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、PC世界大手のレノボグループ(
00992)もさえない。
H株では、クリーンエネルギー発電の新天緑色能源(
00956)、華能新能源(
00958)、華電福新能源(
00816)、大唐新能源(
01798)がそろって高い。国内のセメント価格の上昇を好感して建材の安徽コンチセメント(
00914)が買われた。鉄鋼のアンガン・スチール(
00347)、馬鞍山鋼鉄(
00323)、ディーゼルエンジン大手のウェイチャイ・パワー(
02338)、自動車メーカーの北京汽車(
01958)も高い。半面、ビール大手の青島ビール(
00168)、通信設備メーカーの中興通訊(
00763)が大幅逆行安。国薬控股(
01099)、山東新華製薬(
00719)など医薬品関連が軟調だった。