27日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比0.79%高の30790.83ポイントだった。中国企業指数は0.85%高の12301.55ポイント。メインボードの売買代金は概算で1352億8000万HKドルだった。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く始まった。米中が貿易摩擦の激化回避に向けて話し合いを進めているとの報道を受け、貿易戦争に対する過度の懸念が和らぎ、買い戻しが優勢な展開。ただ、香港市場は週末30日から連休に入ることもあり、投資家が積極的に持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。心理的節目の31000ポイント手前で寄り付いたものの、その後はおおむね30800ポイント付近でもみ合った。決算発表が終盤に入り、業績などを手掛かりとした個別物色は引き続き活発だった。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)、国有大手銀行の中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)などが買われ、相場を支えた。モルガン・スタンレーの強気投資判断を好感して通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)は大幅高。同業のチャイナ・モバイル(
00941)がつれ高した。前引け後に決算を発表したスマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)や、本土不動産株の中国海外発展(
00688)、碧桂園(
02007)の上昇が目立った。半面、豚肉大手の万洲国際(
00288)が大幅続落。アジア生保のAIAグループ(
01299)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が売られ、相場の足を引っ張った。恒隆地産(
00101)、長江実業地産(
01113)など香港デベロッパーも総じてさえない。
H株では、好決算を受けて鉄鋼メーカーのアンガン・スチール(
00347)、不動産大手の万科企業(
02202)が買われた。米中貿易摩擦の激化懸念の後退で通信設備の中興通訊(
00763)が買い戻された。風力発電の龍源電力(
00916)、大唐新能源(
01798)、医薬品卸売り大手の国薬控股(
01099)が高い。半面、中国人民保険(
01339)、中国人民財産保険(
02328)など本土保険株がさえない。減益決算を発表した株洲中車時代電気(
03898)や、自動車の広州汽車集団(
02238)、長城汽車(
02333)が軟調だった。