週明け12日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日続伸。終値は前営業日比0.59%高の3326.70ポイントだった。深セン成分指数は1.17%高の11326.27ポイントと3営業日続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6071億5100万元と、6000億元の大台を上回り、商いは賑わった。
上海総合指数は、前週末の米雇用統計の好結果を受けた米株高や原油相場の急上昇などを好感し、堅調に推移した。中国人民銀行(中央銀行)が公開市場操作(オペ)を通じて、2月26日以来となる市場への資金投入(900億元)も投資家心理の改善につながった。指数は3330ポイント付近では上値の重さが意識され伸び悩んだものの、終値ベースで2週間ぶり高値を付けた。セクター別では証券、ハイテク関連、石油、素材関連などが買われる一方、銀行や保険、不動産などの一角が売られた。
A株市場では、中国銀河証券(
601881)、中信証券(
600030)など証券株が軒並み高となり、相場の上げをけん引。原油相場の上昇を好感し、中国石油メジャーのシノペック(
600028)、ペトロチャイナ(
601857)がそろって堅調。洛陽モリブデン(
603993)、鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)など素材関連株も買われ、指数を押し上げた。このほか、ディスプレー広告最大手、分衆伝媒信息技術(
002027)、深セン上場の動画配信大手、楽視網(300104)、通信機器大手の中興通訊(
000063)などハイテク株の上げも目立った。一方、政府が不動産税の導入に向けた検討を進めるとの観測を嫌気し、保利房地産集団(
600048)、万科企業(
000002)が大きく下落。中国工商銀行(
601398)、中国銀行(
601988)など銀行株や、中国人寿保険(
601628)など保険株の一角が売られ、相場の足かせになった。
上海B株指数は1.83%高の336.78ポイント、深センB株指数は1.17%高の1189.27ポイントとともに3営業日続伸した。