7日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比1.03%安の30196.92ポイントだった。中国企業指数は1.07%安の12180.29ポイント。メインボードの売買代金は概算で1132億5900万HKドル。
ハンセン指数は、前場は前日終値を挟んで一進一退の値動き。序盤は前日の米株高やきょう午前の上海総合指数の上昇を受けた買いが入って高くなる場面があったが、次第に米国の通商政策の不透明感を嫌気する売りが幅広いセクターに広がり、後場に下げ幅を広げた。朝方、米国家経済会議(NEC)のコーン委員長が辞任を表明したと伝わった。トランプ米大統領が打ち出した鉄鋼・アルミの輸入制限に反対している同氏が去れば、米政権が一段と保護主義に傾斜するとの観測が浮上。香港ドル安の進行と米長期金利の上昇を背景に、香港から資金が流出するとの警戒感も根強かった。
個別では、前日高かった保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)、中国IT大手のテンセント(
00700)が売られ、相場の重荷だった。資源エネルギー株の中国神華能源(
01088)とCNOOC(
00883)、食品株の中国蒙牛乳業(
02319)、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)も反落した。一方、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)が上昇。中国当局が銀行に義務付ける貸倒損失引当の最低基準を引き下げたことから、業績改善期待から買われた。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)は続伸。
H株では、空運の中国国際航空(
00753)と中国南方航空(
01055)が安い。米中間の貿易摩擦の激化を懸念する売りが膨らんだ。鉄鋼株の鞍山鋼鉄(
00323)とアンガン・スチール(
00347)、石炭株の中国中煤能源(
01898)とエン州煤業(
01171)の下落も目立つ。一方、招商局集団傘下の招商銀行(
03968)、製薬の石薬集団(
01093)が上げた。