25日の香港市場は買いが先行か。米ドル相場が下げ止まらず、資金が米国から新興国・アジア市場へ流出するとの期待が高まりそうだ。世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に出席したムニューシン米財務長官が24日、「弱いドルは貿易面で米国の利益」と発言。主要通貨に対する米ドルの総合的な強さを示すドルインデックスは2014年12月以来3年1カ月ぶりに節目の90を割り込んだ。
『香港経済日報』によると、市場関係者は香港の株式相場が他のアジア太平洋主要市場と比べ依然として割安で、特にH株指数が出遅れているとみている。さらに、足元で人民元の対米ドル相場が2015年11月以来2年2カ月ぶりの高水準にあり、A株や香港上場の本土系銘柄が買われやすい状況だ。
ただ、ハンセン指数が心理的節目の33000ポイントを超える水準では、利益確定売りが上値を重くする可能性がある。24日のNY株式相場では、ダウ平均が反発して史上最高値を更新したものの、ハイテク株比率が高いナスダック総合は4営業日ぶりに反落した。同日の同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型金融株のHSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)や、石油株のCNOOC(
00883)などが香港終値を上回って引けた。