23日の中国本土株式市場で、上海総合指数は6営業日続伸。終値は前日比1.29%高の3546.50ポイントだった。深セン成分指数は0.37%高の11555.25イントと続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5214億6200万元。
上海総合指数は続伸してスタートすると、プラス圏でもみ合いながら、段階的に上げ幅を広げた。中国人民銀行(中央銀行)が公開市場操作(オペ)を通じた資金供給を続けていることや、企業業績への期待が、相場の先高観を支えた。指数は、急ピッチな上昇に対する警戒感から、中盤までは3530ポイントを超える水準で伸び悩んだが、終盤に同水準を上抜くと、結局、2015年12月30日以来、約2年1カ月ぶり高値を更新した。セクター別では金融、非鉄金属、石油・石炭などが買われる一方、鉄鋼、酒造、IT・電子関連などが売られた。
A株市場では、4大国有銀行の中国工商銀行(
601398)、中国農業銀行(
601288)をはじめ銀行株が軒並み高で相場の上げをけん引した。本土保険会社の2017年税引き前利益が前年から3割近く増加したことが材料視され、中国人寿保険(
601628)など保険株が総じて買われた。このほか、2017年本決算で純利益が最大27倍になる見通しを発表したコバルト製品メーカーの浙江華友鈷業(
603799)など非鉄金属株が買いを集めた。金属相場の上昇も好感された。石炭大手の中国神華能源(
601088)、陝西煤業(
601225)がそろって続伸。石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)もしっかり。一方、前日買われた鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)、内蒙古包鋼鋼聯(
600010)に利益確定の売りが出た。音声技術のソフトウエア大手、科大訊飛(
002230)、スマホ用タッチスクリーンメーカー最大手の深セン欧菲光科技(
002456)などIT・電子関連株がさえない。通信機器大手の中興通訊(
000063)も値を下げた。
上海B株指数は0.68%安の344.10ポイントと続落、深センB株指数は0.23%安の1216.93ポイントと小反落した。