14日前場の香港株式市場でハンセン指数は小幅に反落。前場終値は前日比0.02%安の29216.12ポイントだった。H株指数は0.24%高の11547.72ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で612億3200万HKドル。
ハンセン指数は前日終値を挟んだ一進一退の値動きとなり、方向感を欠いた。米連邦準備理事会(FRB)が13日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受け、米利上げが加速する可能性が低下したとの見方から、序盤は買いが先行。中国本土のA株相場が下げ幅を広げると、香港市場でも売りが出て、相場の重荷となった。中国人民銀行(中央銀行)がきょう実施した公開市場操作(オペ)の金利を引き上げた上、市場との資金の出入りが吸収超過となったことで、金融引き締めへの警戒感が強まった。中国国家統計局が午前発表した2017年1−11月の固定資産投資は前年同期比7.2%増で市場予想と一致したが、1−10月の7.3%増から減速し、投資家心理を冷やしたもよう。市場予想は同7.2%増。ハンセン指数は結局、20日移動平均(前引け時点で29222.20ポイント)を割り込んで午前の取引を終えた。
個別では、米長期金利の低下が収益を下押しするAIAグループ(
01299)、HSBC(
00005)が下落。中銀香港(
02388)や中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)も売られた。前日高かったカジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と銀河娯楽(
00027)は反落した。半面、不動産株の華潤置地(
01109)、碧桂園(
02007)、新鴻基地産(
00016)が高い。中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、IT大手のテンセント(
00700)は続伸した。独ダイムラーに出資すると伝わった吉利汽車(
00175)も上昇した。