17日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比0.62%高の29199.04ポイントだった。H株指数は0.65%高の11608.73ポイント。メインボードの売買代金は概算で1195億5000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いた後に上げ幅を広げ、序盤には今週14日に付けた9年11カ月ぶり高値(29320.03ポイント)を更新した。外部環境の好転を受けて投資家心理が強気に傾き、買いが先行。前日に続きIT大手のテンセント(
00700)の上昇が指数を押し上げたほか、このところ総じて軟調だった本土銀行株が買い戻され、相場をけん引した。本土から相互取引制度を通じて香港市場に投資する「南向き」資金は、今週半ばから香港株の買越額が再び増加傾向に転じ、週前半の調整を経て本土マネーが押し目買いに入ったもよう。ただ、上海総合指数が4日続落するなど、軟調な本土市場が重しとなり、上値では伸び悩んだ。週末要因も加わり、後場中盤以降は上げ幅を縮めたものの、終値ベースで9年11カ月ぶり高値を更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、テンセントは上場来高値を更新し、400HKドルの大台に乗せた。4大国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)が高い。保険大手の中国平安保険(
02318)が続伸したほか、10月旅客数が6%増加した香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が買われた。半面、分離上場する九龍倉置業地産(
01997)株の現物配当が前日に権利落ちしたワーフ(
00004)が大幅に続落。豚肉世界大手の万洲国際(
00288)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、石油メジャーのシノペック(
00386)が逆行安。本土のコンテナ荷役料の引き下げ見通しが引き続き嫌気されて招商局港口(
00144)も続落した。
H株では、中国東方航空(
00670)、中国国際航空(
00753)など航空株や、招商銀行(
03968)など本土銀行株、安徽コンチセメント(
00914)、中国中材(
01893)など建材株の上昇が目立った。半面、油管・石油掘削機メーカーの山東墨龍石油機械(
00568)が約8%を超す大幅安。山東新華製薬(
00719)、麗珠医薬集団(
01513)など医薬株や、大唐国際発電(
00991)、大唐新能源(
01798)、龍源電力(
00916)など電力株が逆行安を演じた。鉄道車両大手の中国中車(
01766)と傘下の株洲中車時代電気(
03898)もさえない。