19日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.38%安の28051.41ポイントだった。H株指数は0.63%安の11125.71ポイント。メインボードの売買代金は概算で996億4000万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付き、序盤は高値を試す展開だったが、28250ポイント付近で伸び悩むとほどなくしてマイナス圏に沈んだ。売り一巡後はおおむね小安い水準で推移し、中盤にはわずかながら前日終値を上回る場面もあったものの、上値の重さを嫌気すると終盤には再び下げ幅を拡大。結局、きょうの安値圏で取引を終えた。前日に2年4カ月ぶりの高値を更新した後とあって利益確定売りが出やすい環境。19−20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米連邦準備理事会(FRB)による保有資産の圧縮開始を巡る発表内容を見極めたいとする様子見気分も相場を重くした。ただ、米株高など外部環境の改善がある程度地合いを支え、指数は前日に回復した心理的節目の28000ポイントを終始上回って推移した。
ハンセン指数構成銘柄では、前日に高かった本土不動産大手の中国海外発展(
00688)が反落したほか、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)が安い。本土保険大手の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)やアジア生保のAIAグループ(
01299)、IT大手のテンセント(
00700)も軟調。半面、港湾運営大手の招商局港口(
00144)の上昇が目立った。米長期金利の上昇を受け、利ざや改善の思惑から欧州金融大手のHSBC(
00005)がしっかり。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が続伸した。
H株では、中国金融先物取引所(CFFEX)による株価指数先物の証拠金と手数料の引き下げを手掛かりに前日に買われた中信証券(
06030)、中国銀河証券(
06881)など証券株が軒並み反落。建材大手で合併する予定の中国建材(
03323)と中国中材(
01893)がそろって下落した。クリーンエネルギー発電の大唐新能源(
01798)、龍源電力(
00916)、華能新能源(
00958)もさえない。半面、テンセントとの戦略提携を発表した自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)が大幅逆行高。不動産大手の万科企業(
02202)が反発した。