香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買い先行か。前週末の米株市場は上昇。総じて強い米7月の雇用統計が好感され、ダウ平均は9連騰し、8日連続で史上最高値を更新した。S&P500とナスダック総合も反発し、3指数そろっての上昇となった。香港市場では、相互取引を通じた本土から香港市場への資金流入が継続していることや、決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色も引き続き相場を支えよう。
一方、週内に中国の貿易、物価、金融統計など7月の主要経済指標の発表を控え、内容を見極めたいとする様子見ムードが相場の重しとなり、総じて神経質な展開が予想される。ハンセン指数のRSI(14日)が買われ過ぎを示唆する70を上回る水準で推移しており、相場の過熱感も意識されよう。加えて、米雇用統計が回復していることが確認されたこと受け、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを今後も緩やかに進め、米国債など保有資産の縮小も近く始めるとの見方が市場で広がる可能性もある。
なお4日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国IT大手のテンセント(
00700)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)が香港終値を上回った。半面、金融総合大手のHSBC(
00005)や本土銀行大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、本土通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)が下回った。