20日の香港株式市場でハンセン指数は9営業日続伸。終値は前日比0.26%高の26740.21ポイントだった。H株指数は0.13%安の10846.83ポイント。メインボードの売買代金は概算で905億1800万HKドル。
ハンセン指数はおおむね小高く推移して終えた。主要通貨に対する米ドルの強さを示すドルインデックスは下落基調にあり、米ドル安を背景に香港を含む新興国市場への資金流入を見込む買いがやや優勢だった。前日の米株高や、きょうの上海総合指数の3日続伸も投資家心理を支えた。もっとも、ハンセン指数はほぼ2年1カ月ぶりの高値水準にあるだけに、利益確定売りが出やすい環境。相場をけん引してきた大型銘柄の一部に売りが出て、上値を重くした。朝高後に小幅ながらマイナス圏に沈む場面もあった。きょうの欧州中央銀行(ECB)定例理事会とドラギ総裁の記者会見を前に、結果を見極めたい投資家は積極的な買いを控えたもよう。
個別では、アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)と証券市場運営の香港証券取引所(
00388)が買われて相場をけん引。19日のNY市場でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が史上最高値を更新したことを受け、米アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が5.82%高と続伸した。港湾運営大手の招商局港口(
00144)は証券会社による投資判断の引き上げを材料に買われた。半面、高く始まったテンセント(
00700)やチャイナ・モバイル(
00941)が下げに転じて終え、相場の重荷だった。本土系大型金融株の中国平安保険(
02318)と中国建設銀行(
00939)も売られた。香港系不動産の恒基兆業地産(
00012)、新鴻基地産(
00016)、長江実業地産(
01113)がそろって下落した。
H株では、鉄鋼株の馬鞍山鋼鉄(
00323)とアンガン・スチール(
00347)、非鉄金属株の江西銅業(
00358)と新疆新キン鉱業(
03833)、中国アルミ(
02600)など素材株の下落が目立った。原油高で燃料コスト負担が増える中国国際航空(
00753)も下げた。一方、前日大引け後に発表した6月中間決算速報値が30%増益だった中興通訊(
00763)が10%近く上昇。広州富力地産(
02777)はきょう朝方、大連万達集団からホテル事業権益を買収することで合意したと発表し、買いを集めた。