27日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.12%安の25839.99ポイントだった。H株指数は0.31%安の10498.07ポイント。メインボードの売買代金は概算で725億2300万HKドル。
ハンセン指数は方向感を欠いた。続伸で寄り付いた後、前場はおおむね小高い水準でもみ合った。6月29日−7月1日に予定されている習近平国家主席の香港訪問にあわせ、香港経済の発展につながる政策発表があるとの根強い期待が引き続き相場を支えた。一方で、上値抵抗と意識されている心理的節目の26000ポイントを前に高値追いに慎重な姿勢も目立った。上値の重さが意識されると、後場に入ると指数はマイナス圏に沈んだ。20日移動平均(27日大引け時点で25823.40ポイント)で下げ渋ると、終盤に下げ幅を縮小する場面もあったが、プラス圏に戻すことはできなかった。
ハンセン指数構成銘柄では、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)など本土金融株が総じて軟調となり、相場の重しだった。電力株の華潤電力控股(
00836)やガス関連株の昆侖能源(
00135)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)が売られた。新世界発展(
00017)、恒隆地産(
00101)など香港デベロッパーもさえない。半面、売買単位の引き下げを発表した自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が4%を超す上げ。香港の人民元決済銀行の中銀香港(
02388)が続伸したほか、IT大手のテンセント(
00700)、アップル関連株の瑞声科技(
02018)が買われた。
H株では、第三者割当増資を発表した航空大手の中国南方航空(
01055)が売られたほか、大唐国際発電(
00991)、華能国際電力(
00902)など電力株が軟調。不動産大手の万科企業(
02202)が3営業日ぶりに反落した。半面、JPモルガンが目標株価を引き上げた高速道路事業者の浙江高速道路(
00576)が高い。証券各社が強気判断を継続した中国太平洋保険(
02601)も逆行高を演じた。