週明け29日の香港市場は、買いが先行も上値は限定的な展開か。地合い改善を背景に、ハンセン指数が26000ポイントを目指すとの見方が広がる半面、あすの端午節の休場を前に持ち高整理の売りが出そうだ。中国本土市場も29−30日は休場となり、相互取引制度を通じた本土から香港への資金流入が停止する。きょうは米国と英国の市場もそれぞれメモリアルデーとバンクホリデーの休場で、市場の見送りムードは強いと予想する。
もっとも、株価指数を提供するモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)が6月20日(日本時間21日)に中国本土A株の新興国株指数への採用可否を決定するほか、香港返還20年を7月1日に迎えるとあって、中国政府が本土と香港の株式相場の安定を図るとの見方は根強い。足元で欧米株式相場が堅調に推移していることも投資家心理を支えるだろう。
26日のNY株式相場は、ダウ平均が0.01%安と小幅ながら7営業日ぶりに反落したものの、S&P500とナスダック総合が7日続伸し史上最高値を更新した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。保険株のAIAグループ(
01299)や中国平安保険(
02318)、中国携帯通信最大手のチャイナ・モバイル(
00941)が香港終値を上回った半面、中国IT大手のテンセント(
00700)、欧州の銀行最大手HSBC(
00005)、香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)が下回って引けた。