24日前場の香港株式市場でハンセン指数は4営業日ぶりに反落。前場終値は前日比0.15%安の25365.26ポイントだった。H株指数は0.37%安の10356.45ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で373億4000万HKドル。
ハンセン指数はおおむねマイナス圏で推移した。安く寄り付いた後、序盤に下げ幅を拡大。米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが中国の人民元建てと外貨建ての国債格付けを「Aa3」から「A1」に1段階引き下げたことが嫌気された。市場ではネガティブサプライズとの受け止め方も多く、人民元安の進行や中国からの資金流出が警戒された。指数が約1年10カ月ぶりの高値圏で推移しているだけに、目先の利益を一旦確定する売りが重しとなった。中盤以降は本土市場で上海総合指数が下げ幅を縮めたこともあり、売り一巡後は上向きに転じる場面もあったものの、前日終値付近で上値の重さが目立った。
個別では、連日で上場来最高値を更新していたIT大手のテンセント(
00700)が売られ、指数を押し下げた。足元で堅調だった中国人寿保険(
02628)、中国平安保険(
02318)など本土保険株や、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)など本土銀行株がそろって軟調。マカオカジノ株の銀河娯楽(
00027)が反落したほか、香港公益株の香港鉄路(
00066)の下げが目立った。半面、証券会社による投資判断の引き上げを好感し、香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が大幅反発。石炭株の中国神華能源(
01088)、乳業大手の中国蒙牛乳業(
02319)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)も堅調だった。