18日の香港株式市場でハンセン指数は3日続落。終値は前日比0.62%安の25136.52ポイントだった。H株指数は1.08%安の10271.35ポイント。メインボードの売買代金は概算で917億8800万HKドル。
ハンセン指数は終日、マイナス圏でもみ合い。メディア報道を受けてトランプ米大統領や政権幹部とロシア政府の関係を巡る「ロシアゲート」疑惑が深まり、経済対策が実施しにくくなるとの懸念が広がった。前日の欧米株安の流れを引き継ぎ、香港市場でも幅広いセクターで運用リスクを回避する売りが優勢だった。寄り付き直後に心理的節目の25000ポイントに接近する場面もあったが、同水準が下値抵抗として意識されたこともあり、その後は下げ幅を縮小した。テンセント(
00700)が逆行高を演じて1銘柄でハンセン指数を48ポイント押し上げ、一定の下支えとなった。
HSBC(
00005)や中国建設銀行(
00939)、長江和記実業(
00001)などハンセン指数を構成する大型株が総じて売られた。瑞声科技(
02018)は後場に急落し、現地時間午後3時17分に株式取引を停止した。空売り投資会社が同社の利益粉飾を主張するリポートの第2弾を発表し、嫌気された。カジノ株の銀河娯楽(
00027)と生保大手の中国人寿保険(
02628)は大幅に続落。陝西省の関連会社による不正会計が伝わったチャイナ・ユニコム(
00762)の下げもきつい。
一方、テンセントは小安く始まったものの寄り付き直後に切り返し、一時は前日比4.46%高の271.40HKドルまで上昇した。17日大引け後に発表した2017年1−3月期決算が市場予想を上回る増益となり、買い進まれた。キャセイ・パシフィック(
00293)の大幅続伸も目立つ。同社のスローサー会長が、燃料ヘッジ取引損失の影響が18カ月以内に消失する見通しを示し、材料視された。香港公益株の香港鉄路(
00066)、ホンコン・チャイナガス(
00003)は堅調だった。
H株では建機大手の中聯重科(
01157)や、発電設備メーカーの東方電気(
01072)とハルビン電気(
01133)が安い。中国郵政儲蓄銀行(
01658)も大きく売られた。半面、北京市基盤の不動産デベロッパーである北京北辰実業(
00588)、コンテナ海運大手の中遠海運控股(
01919)、通信機器メーカーの中興通訊(
00763)が買われた。