2017-05-12 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】売り先行か、米株安や中国経済の減速懸念などで
12日の香港市場は売りが先行か。11日の米国株式市場ではダウ平均が3日続落。四半期決算が市場予想を下回った百貨店大手など小売株が売られ市場心理を冷やした。ハイテク株の比率が高いナスダック総合も6営業日ぶりに反落しており、香港市場でも関連株の売りを誘いそうだ。加えてハンセン指数は前日まで4日続伸し、節目の25000ポイントを上回る1年10カ月ぶりの高値水準にあり、利益確定売りが出やすい環境でもある。このほか、前日発表された中国の4月の新車販売台数が1年2カ月ぶりに単月ベースで前年割れとなったことで、中国経済の成長鈍化への懸念があらためて意識されそうだ。
一方、下値を切り下げる動きは限られそうだ。14日に開幕する「一帯一路」国際協力サミットを間近に控え、沿線国のインフラ整備事業への中国の協力強化に対する期待を背景に関連株のへの買いが相場を下支えすると予想する。同会議にはロシアや、今年のG7議長国イタリアなど29カ国の首脳や国連、世界銀行などのトップが出席する。
11日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額の大きいHSBC(
00005)、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、本土系金融大手の中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)などが香港終値を下回って引けた。