26日の香港市場は欧米株高の流れ引き継ぎ買い先行で始まるか。25日の欧州株式市場でドイツ株が連日で最高値を付けたほか、仏株もリーマン前水準を回復。米株式市場ではダウ平均が続伸し2カ月ぶり高値で終えた。四半期決算で好業績を発表した主要企業が相次いだことに加え、トランプ米政権による減税への期待が株高を後押した。このほか、ハイテク株比率が高いナスダックが続伸し、初めて6000の大台に乗せたことも、香港市場での関連株への買いを誘いそうだ。
一方、朝鮮人民軍創設記念日に当たった25日、北朝鮮は懸念されたミサイル発射実験などは行わなかったものの過去最大規模の軍事訓練を実施。米国は原子力空母に加え、攻撃能力の高い原子力潜水艦を展開させて軍事的圧力を一段と強めるなど、依然として半島情勢に緊迫感が漂う中、地政学リスクが引き続き意識されよう。また、ハンセン指数は前日に中国本土からの資金流入で本土金融株が軒並み上昇し、約1カ月ぶり高値を付けた後で目先の利益を確定する売りが出やすい環境。上値を追う動きは限られると予想する。
なお25日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額の大きいHSBC(
00005)、中国IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)がそろって香港終値を上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を70ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。