21日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅に続伸。終値は前日比0.03%高の3173.15ポイントだった。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で3824億9900万元。
上海総合指数は前日終値を挟んだ一進一退の値動きで、方向感を欠いた。金融株を中心に値ごろ感が強まった銘柄が買い戻されたものの、金融当局による監督強化や資金需給の引き締まりを背景に先安観は根強い。最近買われていたテーマ株が利益確定売りで下げたこともあって、上値は限られた。セクター別では銀行と石油が反発。保険は全面高となった。当局が保険資金運用の監督強化を20日に通達し、業界大手に有利との見方が広がったもよう。李首相が19日、健康産業を中国の主要産業とする考えを表明したことを受け、医療関連も高い。半面、セメントや酒造、港湾・海運が下落。「雄安新区」や首都圏一体開発、「粤港澳大湾区」などの政策テーマが下げた。
A株市場では、中国建設銀行(
601939/
00939)など4大商業銀行や、中国人寿保険(
601628)など生保株が買われて相場を下支え。石油会社のペトロチャイナ(
601857)とシノペック(
600028)がそろって反発した。発電大手の華能国際電力(
600011)、中国長江電力(
600900)の上昇も目立つ。一方、酒造大手の貴州茅台酒(
600519)が5日ぶりに反落した。首都圏一体開発の関連銘柄とされる北京首創(
600008)はストップ安。北京金隅(
601992)も大きく売られた。中国中材国際工程(
600970)は大引けにかけてストップ安寸前まで売り込まれた。
深セン成分指数は0.43%安の10314.35ポイントと反落。終値ベースで2月17日以来ほぼ2カ月ぶりの安値圏となった。上海B株指数は0.05%高の337.17ポイントと小幅に続伸。深センB株指数は0.02%安の1139.17ポイントと3日続落した。