9日前場の香港株式市場でハンセン指数は4日ぶりに反落。前場終値は前日比0.98%安の23549.11ポイントだった。H株指数は1.37%安の10139.89ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で392億2700万HKドル。
ハンセン指数は安くスタートした後、下げ幅を広げる展開となった。前日の米株安や原油安が嫌気されたほか、寄り付きとほぼ同時に発表された中国の2月消費者物価指数(CPI)上昇率が市場予想を大幅に下振れたことを受けて消費減速への懸念が地合いを冷やした。米国の3月利上げ観測が高まる中で新興国市場からの資金流出も改めて意識され、利上げ判断材料になる2月の米雇用統計の発表を10日に控え、持ち高調整の売りが優勢。指数は2月9日以来、約1カ月ぶりの安値圏で前場の取引を終えた。
個別では幅広い銘柄が売られた。米在庫増を嫌気し前日のNY市場で原油相場が3カ月ぶり安値に下落したことを受け、石油メジャーのシノペック(
00386)、CNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)が揃って大幅安。本土系金融の中国建設銀行(
00939)、中国人寿保険(
02628)やIT大手のテンセント(
00700)、本土系不動産の華潤置地(
01109)など主力株が総じて軟調。6日からハンセン指数構成銘柄となった吉利汽車(
00175)が利益確定売りに押されたほか、石炭株の中国神華能源(
01088)、電力の華潤電力控股(
00836)も下げが目立った。