24日の香港市場は米株の10日続伸の流れを引き継ぎ、買い先行で始まるか。23日の米国株式市場でダウ平均は10日連続で過去最高値を更新。トランプ米政権の経済政策に対する期待が市場心理を強気に傾けた。ダウ平均の10日連続の最高値更新は1987年1月以来、約30年ぶりの記録だ。香港市場は前日に反落したものの心理的節目の24000ポイントを守った。米株好調に加え、本土投資資金の流入への期待、決算発表や業績見通しを手掛かりとした個別物色などが地合い改善につながるとみる。アジアの生保大手、AIAグループ(
01299)は24日朝方、市場予想を上回る増収増益決算を発表した。
ただ、買い一巡後は上値の重い展開になると予想する。先に公表されたFOMC議事要旨によると、参加者の多くが雇用と物価の動向が予測通りに進めば「かなり早期の利上げが適切になる」と表明。これ受け利上げ機運が高まるなか、新興国市場から米国への資金還流に対する警戒感が意識され、相場を圧迫する可能性がある。
23日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。時価総額の大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)が香港終値を下回って引けた。半面、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)のほか、AIAグループ、中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)など保険銘柄が香港終値を上回った。