10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続伸。終値は前日比0.42%高の3196.70ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4985億2900万元。
上海総合指数は小安く寄り付いた直後に切り返し、段階的に上げ幅を広げた。春節連休が明けて投資家の買い意欲が回復し、「一帯一路」(海と陸のシルクロード)や水利建設事業、鉄道インフラなど政策の恩恵が期待できるセクターを中心に買いが優勢だった。午前に発表された1月の中国の輸出・輸入伸び率が市場予想を上回ったことも、投資家心理を支えた。ただ、心理的節目の3200ポイント付近では利益確定売りが出て、後場は上値が重かった。セクター別では、セメントや鉄鋼、建設、石炭が買われた半面、軍需関連、貴金属・宝飾品、ソフトウエアが売られた。
A株市場では、運輸インフラ建設の中国交通建設(
601800)と中国鉄建(
601186)、鉄道車両メーカーの中国中車(
601766)の上昇が目立った。中国政府系の総合建設大手、中国建築(
601668)も買われた。エネルギー資源のシノペック(
600028)と中国神華能源(
601088)、中国4大商業銀行の中国農業銀行(
601288)と中国工商銀行(
601398)がしっかり。半面、酒造株の貴州茅台酒(
600519)、保険株の中国人寿保険(
601628)、金鉱株の山東黄金鉱業(
600547)は反落した。きょう株式取引を再開した中体産業集団(
600158)がストップ安。
上海B株指数は0.38%高の341.80ポイント、深センB株指数は0.42%高の1111.99ポイントとともに5日続伸した。石炭会社のイータイ・コール(
900948)、フロートガラス製造大手の上海耀皮ガラス(
900918)、酒造大手の安徽古井貢酒(
200596)が高い。