休場明け3日の中国本土株式市場で、上海総合指数は6営業日ぶりに反落。終値は前営業日比0.60%安の3140.17ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で2401億4900万元と、商いは低調だった。
上海総合指数は小高く寄り付いた直後にマイナス圏に沈み、前引けにかけて下げ幅を拡大。中国人民銀行(中央銀行)が同日の公開市場操作(オペ)でリバースレポ金利を0.1%引き上げたほか、臨時の資金調節手段である常備貸出制度(SLF)の金利引き上げも実施したと伝わり、金融引き締めを警戒する売りが優勢となった。財新と英マークイットが午前に発表した2017年1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月実績と市場予想を下回ったことも、投資家心理を悪化させた。もっとも、例年3月に開催される「両会」(全国政治協商会議と全国人民代表大会)へ向け、政策支援を見越した買いが入るとの期待は根強く、下値は限定的だった。セクター別では、保険が全面安となったほか、金属、電子部品、銀行が売られた。半面、造船、セメント、化学肥料が買われた。
A株市場では生保大手の中国人寿保険(
601628)と中国平安保険(
601318)が大きく下げて相場の下落を主導。中国4大銀行の中国農業銀行(
601288)と中国工商銀行(
601398)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)とシノペック(
600028)がそろって売られた。半面、酒造大手の貴州茅台酒(
600519)は堅調。造船の中国船舶工業(
600150)、金融信託会社の安信信托(
600816)が高い。
上海B株指数は0.56%安の336.63ポイントと続落。深センB株指数は1.47%安の1098.10ポイントと反落した。総合商社の上海物資貿易(
900927)や酒造の安徽古井貢酒(
200596)、自動車メーカーの重慶長安汽車(
200625)が安い。