17日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.54%高の22840.97ポイントだった。H株指数は0.37%高の9702.19ポイント。メインボードの売買代金は概算で506億7900万HKドル。
ハンセン指数はおおむねプラス圏で堅調に推移した。高く寄り付いた後、序盤は前日終値をわずかながら割り込む場面もあったが、下値の堅さが意識されると切り返して上げ幅を広げた。前日のハンセン指数は9日以来、1週間ぶりの安値で引けただけに、買い戻しの動きが優勢。国際通貨基金(IMF)が16日、中国の2017年経済成長率見通しを0.3ポイント引き上げ、6.5%に上方修正したことが安心感につながった。また、17日開幕するダボス会議に初参加する習近平国家主席の演説を控え、ポジティブサプライズへの期待も買いを支えたもよう。本土市場で一時は下落率が1%を超えていた上海総合指数が急反発したこともあり、ハンセン指数は後場に入ると一段高の展開となり、きょうの高値圏で引けた。ただ、メイ英首相の演説などの欧米イベントを前に慎重ムードも根強く、商いは低水準にとどまった。
ハンセン指数構成銘柄では、欧州金融大手のHSBC(
00005)が反発。ゴールドマン・サックスによる目標株価の引き上げが材料視された。ほかの時価総額上位のチャイナ・モバイル(
00941)、テンセント(
00700)、AIAグループ(
01299)もそろって買われ、相場を押し上げた。前日に2億HKドル超規模の自社株買いを実施した長江実業地産(
01113)が指数構成銘柄の上昇率1位に浮上。原油安を背景に下げていた石油株のシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)が買い戻された。半面、証券会社の弱気判断を嫌気し、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)が売られた。豪エネルギー・インフラ大手DUETの共同買収を手掛かりに前日に買われた長江インフラ(
01038)が反落。商社大手のリー&フン(
00494)や、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、香港地場銘柄のワーフ(
00004)も軟調。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、35銘柄が上昇、4銘柄が変わらず、11銘柄が下落した。
H株では、2016年12月本決算の大幅増益見通しを発表したクリーンエネルギー大手、新天緑色能源(
00956)が大幅高。同業の龍源電力(
00916)もつれ高した。自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)、不動産大手の万科企業(
02202)も堅調。半面、ビールメーカーの青島ビール(
00168)や原発大手の中国広核電力(
01816)がさえない。H株指数を構成する40銘柄のうち、21銘柄が上昇、6銘柄が変わらず、13銘柄が下落した。