20日の香港市場は神経質な値動きか。19日の米株式市場はダウ平均が反発。トランプ次期米政権の経済政策が米景気回復を後押しするとの見方が引き続き相場を支えた。香港市場は前日に3日続落し4カ月ぶりに心理的節目の22000ポイントを割り込んだ後で、自律反発狙いの買いが入りやすい相場環境となっている。一方、米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が19日、米国の雇用環境は「景気後退前の状況に近づいた」、「過去2年の若年層雇用者の週間賃金は力強く伸びている」との認識を示した。金融政策などへの具体的な言及はなかったものの、米利上げペース加速観測が強まり、新興国から米国への資金還流懸念が引き続き相場圧迫の要因になると予想する。
なお、19日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。時価総額の大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、中国人寿保険(
02628)などが香港終値を下回って引けた。一方、恒基兆業地産(
00012)など香港系不動産銘柄や中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)が香港終値を上回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を70ポイント近く下回る水準で寄り付くことになる。