米IDCの調査リポートによると、2024年の中国人工知能(AI)インフラ(AI IaaS)市場において、アリババ集団(
09988)の「アリババクラウド(阿里雲)」がシェア23%で首位となった。また、生成AIインフラ分野に限ると、アリババクラウドはモデルの学習と推論の2市場でシェア首位だった。『格隆匯』が1日伝えた。
AI IaaSとは、画像処理半導体(GPU)などのAI専用チップによる演算能力を基盤としたインフラで、大きく分けて生成型AI IaaS(GenAI IaaS)と非生成AI IaaSがある。大規模モデルの急速な発展に伴い、生成型AI IaaSが市場の主力となりつつある。IDCのリポートによれば、24年下半期の中国GenAI IaaS市場規模は前年同期比165%増の87億4000万元に達し、初めてAI IaaS全体の市場に占める割合が7割を超えた。
24年通期のAI IaaS市場シェアは、アリババクラウドが23%、ファーウェイクラウド(華為雲)が10%、字節跳動(バイトダンス)系の「火山エンジン」が9%を占めた。生成型IaaS市場は上位企業による寡占化が加速している。IDCは、上位企業が今後もモデルの汎用性能を引き上げるため演算能力への投資を拡大し、技術面とエコシステムにおける主導権を確立すると予測している。