中国国際金融（CICC）は最新リポートで、米市場と重複上場している香港上場の銘柄が、香港市場と中国本土市場の相互取引制度（ストックコネクト）の対象になれば、中国本土からの資金流入が期待できるとの見方を示した。現時点でストックコネクト採用基準を満たしており、条件が緩いセカンダリー上場からプライマリー上場へ切り替えればストックコネクトの対象になれる銘柄として、電気自動車メーカーの小鵬汽車（09868）や理想汽車（02015）を挙げた。『AAストックス』が3日伝えた。

　UBSは、今後は米国市場に上場している中国企業が香港上場を目指すことが増えるとみている。米証券当局が、監査状況の検査を3年連続で受け入れない企業は「外国企業説明責任法（HFCAA）」に基づいて上場を廃止されると警告していることから、米上場の中国企業が上場廃止リスクに備えて香港市場でのプライマリーを目指すとの見方を示した。

　すでに香港市場でセカンダリー上場している16社については、プライマリー上場に切り替えてストックコネクトの対象になれば、理論上は約476億HKドルの資金が流入するとの試算を示した。16社それぞれの資金流入額の試算結果は次の通り。

アリババ集団（09988）：197.24億HKドル
JDドットコム（09618）：91.71億HKドル
ネットイース（09999）：45.49億HKドル
百度（09888）：42.44億HKドル
中通快逓（02057）：35.26億HKドル
トリップ・ドットコム（09961）：18.51億HKドル
蔚来集団（09866）：13.25億HKドル
ヤム・チャイナ（09987）8.54億HKドル
華住集団（01179）：5.77億HKドル
ビリビリ（09626）：5.69億HKドル
汽車之家（02518）：3.31億HKドル
万国数拠（09698）： 2.58億HKドル
ウェイボー（09898）：2.08億HKドル
新東方教育科技（09901）：1.95億HKドル
諾亜控股私人財富資産管理（06686）1.68億HKドル
宝尊電商（09991）：3,190万HKドル